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円城塔 / Boy's Surface

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恋愛小説らしいですが恋愛小説らしさも感じないこともないのですがこれを恋愛小説と感じるのはかなり難しいと思いますよ。恋愛小説かどうかはともかく面白い小説です。SFかどうかも良くわからないけれど世界の解釈みたいなものを揺るがされるような感覚がどことなくあるような気がしないでも無いです。小説というものが成り立つ根拠というか、小説というものの中で語られるものが成り立つ根拠というか、小説というものの中で語られるものが成り立つ根拠が成り立つ根拠というか、読者が読者でいられる根拠というか、なんか世界が二重にも三重にもひっくり返されて裏返されて裏の裏の裏は表でも裏でもない変な面が出て来てしまったみたいな、いまいち何を言って(書いて)いるのかわからないけれど翻弄される感じが心地良いような気がしないでも無いです。文章の書き方から感じられる「世界(文章)をなめている感じ」が楽しいんだろうな。読んでいて吹き出しそうになった箇所がいくつかあったので私に取っては非常にエンターテインメント色の強い小説だったことになると思います。