月の裏側から発見された五万年前の人間の死体の謎を巡る物語。科学の力で一歩ずつ謎を解き明かし、その時点での考えられうる全ての可能性を考慮し、推測し、証拠を探し、道が閉ざされ、各分野でばらばらだった情報を統合し新しい道が開け、進み、止まり、もがき……。多少なりとも研究活動と呼ばれる作業をしていた身としては、なかなかリアリティのある展開でした。まあ、創作ですから多少は強引な展開もありますが、概ね納得できる理論に則って書かれていると思います。なぜ五万年前の月に人間がいたのか、それは地球人なのか、というところから始まっているのに、最終的には現在の人類の出自にまで話が及びます。読み終わってしばらく経っている今、冷静に考えてみると、話を広げすぎという気もしなくは無いですが、読んでいるときは興奮しっぱなしでした。読了直後は感動してしまってしばらく鳥肌たちっぱなし。人間の想像力はどこまでいけるんでしょう。傑作です。
カテゴリー: 未分類
monochrome omitaの札幌ラストというライブに行ってきた。昨夜いきなり豊田から電話が来て半ば無理矢理チケット取り置きされたので、まあ一応友達だしという感じで、義理?情け?オミタは数年前に一度ライブを観たことがあるだけで、そのときの記憶もほとんど無いので、彼らにとっては札幌ラストだというのにこっちは初めて観るような気分だった。おぼろげな記憶の中にあるオミタよりも随分とポップでわかりやすくなってて、メジャー感のようなものも感じられて全然好きじゃなかったけど、譜割がなんか変で引っかかる感じは少し好きだ。昔の曲やりますと言って演奏していた曲が一番良かった。一二三四五とか言ってるやつ。豊田は一言喋るだけで笑いが取れるのでお笑い芸人になればいいと思うとか勝手なことを言ってみようと思う。
demudi.sc3.memo
jackdを起動してからscsynthを起動する。そうしないとscsynthがサウンドデバイスを見つけられない。
MVPは高橋さん。普通のドラマーがドラムキット全部を使って可能になる表現以上のものをスネアひとつでやっていた。ARA-ORAの前半部分が最高だったなあ。ARA-ORA自体は不完全燃焼っぽく見えた。前観たときより勢いが無かったような。
マヘルは第一部だけはONJOを聴いてるような耳で聴けたんだけど、第二部は音楽的構造がしっかりしすぎて音響耳では聴けず、そうなるとただの素人音楽に聴こえてダメだった。第三部は、耳がどうとかいう次元ではなく、ただただグダグダ。時系列順につまらなくなっていった。まあそれはマヘルの演奏だけじゃなくって、このイベント自体にも当てはまるんだけど。
あ、決してイベント自体が失敗だったと言っているわけではなくて、あれを楽しめる人はいるんだろうし、そういう人にとってはとても良いイベントだったのだろうけど、俺にとっては右肩下がりに感じられるイベントだったというだけね。内容以外の部分では、元小学校の音楽室で絨毯に座ってくつろいでライブが観られるという環境はとても良かったし、マヘルの雰囲気にもぴったりだったと思う。楽しめなかったのは、マヘルを受け入れる素地のようなものが俺には無かっただけ。