qodibopの全国ツアーの最後で彼ら自身による企画。音楽的にかなりごちゃ混ぜな感じの出演者を集めていて企画としてかなり素敵でした。マイクジャックプロダクションと高橋幾郎が、フェスでもない普通のライブイベントで競演するなんて面白すぎです。
俺は高橋幾郎の大量のオシレータを用いた演奏を愛してやまないのですが、今回もそれはそれは素晴らしい聴取体験が出来ました。ありがとうございました。一番最近あの演奏を体験したメドルと比べると会場が広かったのでオシレータだけだと音の密度感が薄い気がしていたのですが、高橋幾郎と室野井洋子の二人が会場内を移動しながら管楽器のリード(?)を吹いて更なるモジュレーションを引き起こしていたので、これはこれでまたメドルでのものとは別の体験となっていました。特に室野井洋子が吹いていた可聴域ギリギリの犬笛のようなものによるモジュレーションが良かったです。もしかしたら吹いていたもの自体は可聴域を越えていて、オシレータとのモジュレーションによって可聴域まで下りてきていたのかもしれないなあとか妄想してます。演奏終了後オシレータの最後の一つの音が止まった後にステージの空調が動き出した音も対比として素敵でした。
高橋幾郎の演奏は本当に素晴らしいのですが、あまりにも素晴らしすぎるせいでその後の他の出演者の演奏が全く楽しめなくなるという副作用もありました。耳が悦ぶ閾値が跳ね上がってしまうというか。そんなわけでせっかくのqodibopの演奏もあまり楽しめなかったのが残念です。好きなのに楽しめないもったいなさ。今後高橋幾郎の出演するイベントに行くときは、高橋幾郎の演奏が終わった時点で帰ろうと思います。
その他、ParCodaNとMIC JACK PRODUCTIONは観ていませんが外に漏れ聴こえてくる音で趣味ではないことはわかるわけで、悶絶BOXはギターの人がいつも同じポロシャツを着てる気がするというユニフォーム疑惑の浮上とギターの人がギターを上に掲げて演奏している姿を勝手に「悶絶ポーズ」と名付けて楽しんだくらいでした。要するに俺が楽しめたのは高橋幾郎だけということ。これは高橋幾郎だけがPAを通していなかったことにも関係しているはず。