二日連続で近美。早めに行って展示を観てみたら、ぐっときたのが一枚の絵のテクスチャーのみという惨憺たる状況。余裕を持ってwordsの一時間半前に行ったのに、ゆっくり観ても15分で充分な感じ。あまりにも腹立たしくて神田と河口君とカレーを食いに行った。神田は展示に対する腹立たしさからチキンカレーにトンカツをトッピングしていたが、「ソースのかかっていないトンカツは油がダイレクトに来る」とかなんとか言って半分くらいでかなり辛そうにしていた。近美に戻ってwords、と思ったら昨日に続いてまたスタートが押していた。いやー今回の一連のイベントの主催者達は本当に仕切りが上手い。焦らすことで出演者の酷さをごまかす作戦だったんだね!残念ながらそんな作戦ではどうにもならないくらい酷いものが連続で出てきてぐったりした。酷いもの続きの後だったせいで、相対的に高橋の演奏が素晴らしく輝いて聴こえた。や、普通に良かった。以前とは比べ物にならないくらい落ち着きがあって安心して聴けたのが少し残念なくらいか。最後、瀬尾さんとwords主催者のデュオ。一年ぶりくらいに聴いた瀬尾さんの演奏は緩急のつけ方がとても上手かった。本来は主催者の言葉がメインのはずなんだけど、どう考えても瀬尾さんの演奏が真中にあった。高橋と瀬尾さんがいなかったらやばかったわー。やばいといえば、各出演者の間に流れるSEが全てフュージョンだったこと、出演者紹介のテロップではコンテンポラリーなブラック/ミュージックが数小節だけ流れたこと、そしてそれらの音楽が前日のmix max musicよりも何倍も大きな音量だったことも何だか腹立たしかった。結局腹立たしいので、さっきカレーを食べたばかりの三人に高橋、神谷、外山を加えた六人でデストロイヤーにカレーを食いに行った。一日に二食もカレーを食うもんじゃない。日曜スペシャルは美味しかったんだけど、通常のコンディションで食べていたらもっと美味しく食べられただろうに。もったいない。
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mix max music
札幌駅で宇波さんを見送ってから近美へ移動。近美に着くまでは神谷の演奏の終わりに間に合うかどうかと思っていたけど、かなり押していたらしく余裕で間に合った。
会場(近美の講堂)に入ったらマイクジャックがやってるところだったのだけど、あまりにも音が小さくてスカスカで(普通の講演会で使う会場PAを、講演会で使うにしても小さ目と思える音量で鳴らしていた)、客はみんな座っていてピクリともせず(講堂だから座る以外どうしようもない)、非常に痛々しい雰囲気だった。あのイベントにマイクジャックを呼ぶならもっとまともなPAを用意するか、そもそもマイクジャックを呼ぶべきではなかったのではないだろうか。主催者は何を考えていたんだろう。
寒々しい空気のままマイクジャックが終わって神谷。フィールドレコーディング素材やカリンバの演奏をコンピュータでまとめていった始まり方はとても良かった。出音も中高域寄りで、へぼPAでできる限りの対応をしていたように思う。全体的に良かったのだけど、サックスでメロディ吹かなければもっと良かったのに。
イベントの最初から居た人の話によるとsofhesoがそれはそれは良かったらしく若干悔しい思いをしたが、おそらくレコ屋巡りの方が楽しかったので問題ない。イエローでカレーを食べてメドルへ寄って帰宅。
ことにパトスで、宇波拓と伊東篤宏それぞれのソロ+デュオ。二人ともかなり前から観たかった人達なので物凄い期待していったのだけど、期待を裏切らないとても良い演奏だった。
宇波拓のソロは、わざわざコンピュータを使ってモーターの動きを制御して鉄板やスネアをペチペチやったり、いかにもコンピュータという感じの低音やパーカッシブなサイン波を鳴らしたり、パワーブックの液晶をペンでペチペチ叩いたり液晶を前後にギコギコ揺さぶる音を内蔵マイクで拾ったり、というのをかなり音楽的にまとめていた。もっと音楽から遠い、突き放した演奏をするのかと思っていたから、ある種ポップとすら思えたくらい。特に鉄板ペチペチはステージの両端と真中あたりに離して配置してあって、それぞれペチペチの周期がずらされているので、かなりモアレってて良かった。
伊東篤宏ソロは、インスタレーション用のオプトロンを電気リレーのように鳴らすところから始まり、徐々に手持ちオプトロンの演奏に移行。蛍光灯の発行に伴うノイズを音として使用しているオプトロンは、視覚刺激と聴覚刺激が完全にシンクして届けられるので観ていて結構疲れる。音もかなり大きかったので余計に疲れたのかもしれない。演奏終了後は完全に耳キーン状態だった。ちなみにオプトロンの原理は蛍光灯にマイクを付けただけらしい。それをシンベとかメタルゾーンとかの各種コンパクトエフェクターを通してギターアンプとベースアンプを使って鳴らしてた。どういうきっかけで蛍光灯を楽器にしようと思い付いたんだろうなー。不思議だ。そして見た目かっこよい。
それぞれソロが終わって一旦休憩。オプトロンソロCDを購入。ドラムと一緒にやっているオプトラムより、オプトロンだけのソロのほうが純粋に楽しめそうな気がする。
宇波+伊東デュオ。両者共に演奏内容はソロと同じなのだけど、オプトロンの爆音の隙間から鉄板ペチペチが浮かび上がってくる瞬間とか非常に美しいと思った。音を聴いていた印象では、暴れまわるオプトロンを飄々とかわし続ける宇波拓、という感じがした。宇波拓の方が余裕があったというか、即興的な演奏に関して一枚上手だったというか。デュオ終盤になるとオプトロンも微弱音になり、蛍光灯が点灯するかしないか状態でグリッチ音を発していて、あれは最高だった。音量が小さくなったことで初めて互いに掛け合いが発生した(ように見えた)が、そのまますぐに終了。初めから小音量でやってればもっと面白い演奏になってたかもな。
で、打ち上げまで例によって付いて行く。例によってバカ話ばかりで非常に楽しい打ち上げであった。宇波拓は「漫画家で名刺刷ろうと思ってるんですよ」と言っていて、いくらなんでも漫画家は無いだろうと思った。でも俺は闇より来るものを読んでいないので、もしかしたら漫画家を名乗っても問題ないくらい漫画家らしい漫画を描いたのかもしれない。しかし、なんだ、近頃の19歳は小さい頃から不失者を聴いて育ってきたとか言っていて困ってしまう。どんな幼少期を過ごしたのだろう。
なぜか次の日宇波拓とレコ屋めぐりをする約束をして解散。神谷のライブは時間的に観れないかもしれないが、どう考えても宇波拓とレコ屋めぐりをする方が楽しいに決まっている。なんて考えながら帰宅。就寝。楽しすぎた。
wrong movements
自分が出たり関わってたりしないライブを普通に観に行くのは久しぶりねーとか思いました。今週はたくさんライブ観に行く予定です。とりあえず第一弾のwrong movements行ってきました。
最初は生西さん?のDJ。なんだかごちゃごちゃした曲をなんだかごちゃごちゃとかけていてあまりピンと来ませんでした。楽しめなかったのは、俺の苦手な中域の音量が大きかったせいもあるかもしれません。
ジェラスガイのライブ。前半PCメインで後半サンプラーメインだったと思うのだけど、サンプラー叩いてるときのほうが生き生きとしているように見えました。聴いててもサンプラー叩いてるときのほうが楽しめました。サンプラーのほうがアタック感が強い、というか、PCでやってた曲のアタックがつぶれていて歯切れが悪かった気がします。全体的に前に観たときよりも狙いが絞られている感じがして良かったです。
パーコダンのライブ。シンバルがクリスマスツリーみたいに大きさ順に積んであって非常に期待していたのだけど、演奏が始まってみたら普通に叩いているだけで非常にがっかりしました。口の中にコンタクトマイクをいれてベース代わりにするとかもかなりのバカさで面白いはずなんだけど、音がでかすぎたことと音楽的に全然興味無い感じだったのとで大して面白くなかったです。
DJ KEI。一曲目しか聴いてないけど、結構よさげな曲でした。硬いキックが良かったです。
最近はちょっとリズム主体の音楽に興味が復活してるので割と楽しめました。
いろんな人の協力のおかげで何とか無事に終われました。出演してくれたTaylor Deupree、Richard Chartier、fourcolor、moskitoo、ON+NO、Taishi Kamiya、会場のあぐら家具、原さんとスタッフの方、手伝ってくれた秋庭さん、河口君、PA機材を貸してくれたaMiとアジヘイ君、そして来てくれたお客さん皆さん、本当にどうもありがとうございました。
せっかく大好きな人達に集まってもらったのに、イベント中はテンパりすぎててどんな演奏だったかあまり覚えていないのが残念です。
今回の反省点を踏まえて、次回はもっとうまくやれるようがんばります!