GORGE.INのTurube EPシリーズ、第3弾はtaichi furudateとhanali、タムに取り憑かれた男たちが送る狂気の一枚。
札幌在住のfurudate taichiは、コンパクトミキサーのフィードバック等による即興演奏を主軸に活動していたが、日本のGorgeシーンの黎明期に突如Gorgeトラックをドロップ。その後シーンのショウケース的コンピ『Gorge Out Tokyo 2012』にハードコアなGorgeトラックを提供し話題を集めた。次のリリースが待たれる中、東京在住のGorgeエヴァンジェリストhanaliとの非共同作業によりこのEPが完成した。
メロディやハーモニーといった真っ当な音楽的要素は何もない。
偏執的なまでに繰り返されるタムを主軸に添えた奇怪なリズムと、それに絡む冷徹なベースとボイス、そしてノイズ。
人間的な感情とは別次元に進行する奇怪な音空間・時間は、なぜか奇妙な整合性を持ってここに存在する。
果たしてこれはGorgeのカッティング・エッジか、デッド・エンドか。はたまた、そのような進化論とは別に存在するまったく別の何かなのか。
答えを出すことはできない。我々にできるのは、ただこの屹立する岩塔を堪能するのみである。
taichi furudate:
http://skipform.info/
http://taichifurudate.bandcamp.com/
hanali:
http://gorge.in/
released 15 December 2012
Jacket photograph: io
bandcamp: name your price フリー・ダウンロード可能