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Greg Egan / Quarantine


すげーおもしろい。話の展開は、どんどん脇道に逸れていくような気もするけど、それはどうでもいいと言っていいくらい。ニューロンの接続様態を操作して特定の機能を持たせられる世界。量子力学的世界においては、存在は確実なものではなく、確率で表される。ということを逆手にとって、平行世界の「存在」を示す。世界は、存在が確定したものではなくて、確率的にほぼ無限に平行に存在する。人間だけが、一意の世界を確定する「能力」を持っている種族だった。世界を一意に確定する=それ以外の無数にある可能性世界を消滅させる=大量虐殺。何をバカなことを言っているのか、と冷静に突っ込みを入れるよりも、この、頭のネジが何本も飛び出そうな奇想天外な妄想を楽しむべきだと思う。全ての瞬間に、全ての可能性が平行して存在、無限に広がり続ける宇宙。ほんと面白くて、一日で一気に読み終えた。ほかのイーガン作品も読まなきゃ。