テッド・チャン特集ということで、短編、ショートショート、インタビューなどが載っています。これが読みたくて初めてSFマガジン買いました。短編「商人と錬金術師の門」は時間移動が可能であっても、過去も未来も変えられないということを書いているように感じました。夫婦の愛情とか後悔とか赦しとか物語の中で語られる物語とか。舞台がアラビアンナイト的な時代のバグダッドだったりSF的な用語は一切出て来なかったりで、誰でも読みやすいと思いますよ。過去はともかく、未来も変えられないのなら自由意志なんてないということになりますが、それを直接書いたのがショートショート「予期される未来」。いずれまた短編集が出るのならそれを待てばいいのだけど、「あなたの人生の物語」以降書かれた作品が上の二点だけということを考えると、短編集をまとめられるのは何年後になるのかわかりません。テッド・チャンのファンの人はSFマガジン2008.1月号を買った方がいいんじゃないかと思います。
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「今月のSFマガジン」への1件の返信
ダッシュで買ってきました。同じく生まれて初めてのSFマガジンでした。
「商人と錬金術師の門」がなんと豪華ハードカバーで出ているらしい(……)とか、テッド・チャン自身がSFというジャンルをものすごく意識していることとか、いろいろ面白い号でした。
未来が不変なのかは自分にはわかりませんが、「商人と~」のラストはいいですね。短編集は早くてあと10年後なんじゃないかと思って楽しみに待ってます。