今年になって重版され、やっと読めたイーガンの長編。俺はとても面白く読めたけど、計算機科学やら計算量、最適化、セル・オートマトンなどについて大まかにでもわかっていないと読み難そうな気がする。特に塵理論とかTVC宇宙あたり。塵理論は並行世界に繋がる。どんなノイズでもその断片の順列組み合わせの中には有意なものがある。無数の組み合わせの中には今のこの世界の全てを記述するものがあり、この文章を書かなかった世界を記述するものがあり、俺が生まれていない世界を記述するものがあり、太陽系が存在しない世界を記述するものがあり、…。ここらへんはイーガンの大きなテーマなんだろうな。
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