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藤崎慎吾 / レフトアローン

レフト・アローン
レフト・アローン
藤崎 慎吾
早川書房

文庫


クリスタルサイレンスの前日談や後日談などが収録された短編集。ぐっときたのは「猫の天使」。視神経をハックして猫の視点を手に入れるというアイディアは目立って面白いわけではないけれど、終盤になって熱や空気の流れまでが視覚情報に統合されていくあたりは結構惹きこまれる。犬とか猫とか動物はたまに何も無い(ように人間には見える)場所をじっと見てたりするけど、この話の中の猫は生命エネルギー(魂)を「クラゲ」のようなものとして見ていることになっている。霊が見えていると言われるよりは受け入れやすいよね。

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藤崎慎吾 / クリスタルサイレンス

クリスタルサイレンス〈上〉
クリスタルサイレンス〈上〉
藤崎 慎吾
早川書房

文庫


クリスタルサイレンス〈下〉
クリスタルサイレンス〈下〉
藤崎 慎吾
早川書房

文庫


火星の北極の氷の中から生物の殻が発見されたことをきっかけに火星上で色々と異常事態が起こっていくというような話。物理的な領域での謎解きかと思って読んでいたら、下巻ではネットワーク上での話がメインになったりして少し戸惑う。特に、ウェットウェアという人の脳をフォーマットしてリモートコントロールなどを可能にする技術が出てくるのだけど、こいつのせいで一人の人物が物理世界でいくつもの体を持つうえに仮想世界にもアバターを持っていてかなりややこしい。色々と要素を盛り込みすぎて解決しきれていないような消化不良感が結構残るけど、まあそれなりには面白いと思う。話が逸れていく勢いはイーガンの宇宙消失に似ている。

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2006/09読んだ本

1億稼ぐ「検索キーワード」の見つけ方—儲けのネタが今すぐ見つかるネットマーケティング手法


お仕事関係ですね。経験的になんとなくわかっていたことが文章化されていてほほーという感じ。これは試してみようという考え方もいくつかあって良かった。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる


今となっては改めて文章化されるまでもないような気もする内容だけど、この本出たのって今年なんですね。

革命メディア ブログの正体
革命メディア ブログの正体
伊藤 穰一、デヴィッド・L・シフリー&デジタルガレージグループ
インデックス・コミュニケーションズ

単行本


ブログの登場によって、HTMLを分からない人でも簡単に自分のWEBページを作成できるようになったことが大きな意味を持つのかと思います。後半はtechnoratiの自慢・宣伝?

電子音楽in JAPAN
電子音楽in JAPAN
田中 雄二
アスペクト

単行本


読了まで2ヶ月くらいかかった。前半のNHK電子音楽スタジオあたりの話はとても面白く読めたけど、YMOやらテクノポップの話が出てきてからは興味が無くなった。でも全部読んだ。大野松雄は生き方がパンクだ。

「みんなの意見」は案外正しい
「みんなの意見」は案外正しい
小高 尚子
角川書店

単行本


なんだか読みにくい版組だったので超流し読み。なにかを判断する際に、優秀な人が一人いるよりも普通の人が百人いるほうが、平均すると間違いにくい(間違えないわけではない)ということ?

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アンビエント・ファインダビリティ


めちゃめちゃ広範囲に渡る内容を持っていて一言で何の本とは言いにくい。主には情報検索というか、情報の見つけやすさについて書かれている本だと言えると思う。SEOの参考になるかと思って買ったのだけど、SEOにはそんなに役に立たないかもしれない。や、でも、SEOとは全然関係なくとても面白い本で、色々ヒントになったというか興味の対象を増やしてくれた。インターネットそのものについて考える入り口としてお勧めです。

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Poul Anderson / TAU ZERO


宇宙船が亜光速で飛んでるときにブレーキ壊れちゃってさあどうしよう、というお話。地球から飛び出したは良いけど、外部との連絡は一切取れないし、地球に戻る手段も無いし、という部分はディアスポラと似ているかもしれない。こちらのタウ・ゼロでは終始一貫して通常の人間がなんとか知恵を絞って現実と戦いつづけるのでディアスポラよりは読みやすいです。まあでも、いくら止まれないからって際限なく加速し続けて宇宙の収縮・再膨張すら乗り越えてしまうというのは荒唐無稽すぎる。さすがSF。ぞくぞくした。これが1970年に書かれていたというのもすごいなあという気がする。全く古さを感じさせない。